静寂のスカンジナビア

朝は5時前に始まる。日の出もこの時期は幾分遅くなるのだろうか。旅行二日目、本格的な観光といきたいが、お肌の曲がり角を気遣える年代となった今、無茶はしない。

まずは朝飯である。果物の提供はなかったが、チーズやハム、ヨーグルトやシリアル、パンも白いのやら黒いものやらと、まずまずの品揃えである。ニシンの酢漬けも一品をなしている。さすが北欧という感じだ。貧乏の性格を下隠し、優雅な朝食を装うが、お代りの回数でその実態がバレバレである。古人曰く、旅の恥は何とか・・・。

食事後はだらしなく、ベットに横になる。これって個人旅行のなせる技、栗原流の定番である。黄門様の求めに応じトイレに入ったり、ガイドブックを真剣に眺め行動計画を練り、我が国の政治を憂慮し、アメリカの9・11以降の変貌に正義感をもたげ、疲れた胃腸の副産物の香りに鼻を曲げたりする。

そんじゃ、と起き上がって、街に出かける。駅まで5分、チボリ公園を横にみて、市庁舎に足を運ぶ。アンデルセン像とツーショットである。道路の向こうにはチボリのサブエントランスが望める。あいにく市庁舎には改装用の幕が掛けられ、往時の威容を伺うことができなかった。

その先の人通りに促され、北欧一のショッピング通り「ストロイエ」を進んだ。小洒落た店が右に左に並ぶも、イマイチ活気がない。日曜休業である。デパートを含めたいくつかの店は11時、12時に営業となる。節操のないどこかの国の正月営業や24時間営業を考えさせるのだ。


<ストロイエ通りにて左・中央/ロイヤルコペンハーゲン本店内>

北欧最大と称される「マガシン」デパート地下でビール4本を調達し、通りでは衛兵の行進に遭遇して、陶磁器の老舗「ロイヤルコペンハーゲン」本店に胸を張ってご入店する。あの青い絵柄やロゴが無かったら、誰が皿の値打ちを解るんだろう・・・と余計な心配を膨らませながら、ゼロの桁数とDKK→\の変換をマジに行う自分を発見した。もっと大きな人間になりたいものである。

さて、コペンハーゲン地方の本日の天気は、曇りのち雨。朝方にはバッチリのお天道様だったが、だんだんと隠れてしまった。Gパンに半袖シャツの出で立ちも、次第に長袖薄手のフリースが重ねられ、襟まで立てる有様。晴れで半袖、曇りで長袖、小雨になると冬仕様がファッションとなる。

遅い昼飯はホテルに戻って、持参した即席ラーメン「チャルメラ」に乾パンもどきで腹を満たす。昼寝は延々と夕方まで、そして夕立と雷鳴に負けて結局、二人とも夜中12時まで寝てしまった。やはり疲れていたのだろう、身体が要求した成り行きだった。

夜中に起き上がり、お昼に研いでおいた米を炊き、明日の昼食用のおにぎりを作った。シャワーで身体を温め、本格的に寝るとしよう。明日は晴天が訪れと欲しいな。