正しい酔っ払いが多い。日本ではすでに化石となった、酔いどれ姿。大声で歌い、仲間と肩を組み、繰り返す掛け声、お〜う〜え〜。キャッキャと騒がしい女たちの声も響くのだ。土曜夜もあってか、深夜をまわりその勢いが強くなる。頼もしい限りではないか。

話は違うが、今月始め都内デパートであの星加ルミ子を観た。ビートルズに日本人として初めてインタビューした。その翌年、ビートルズ武道館コンサートが行われた。40年前のことである。ちなみにこの方、雑誌ミュージックライフ元編集長である。

時差ぼけjの頭が過去ににタイムスリップする。夜勤運転手が酒を呑んで寝る。教師が万引きをする。中年オヤジが少女に淫らな行為をする。法律や規則で禁じられたことを何故、人はやってしまうのか。少年がタバコや酒をやる。主婦が不倫を犯す。年寄りが公園でポツン孤独にいる。道徳や福祉では語れない何故が、どうしてそこにあるのか。


<都内デパートで開催された星加ルミ子と加瀬邦彦のトークショー>

腹が立ったら怒り、喧嘩をする。労働のあとは酒を呑み寝て、また働く。強く優しいのは女で、だらしなく泪もろいのが男。読み書きそろばんは学校で、躾と労働は親が教える。単純でストレートな人間関係を、小難しくしてしまった。誰が、何のために。

8年連続して自殺者が三万人を超えた。大人が病んでいる。そして子供に影響が広がっている。今、その原因を社会や職場に向ける事ができない。すべて個人の責任に置かれている。腹の底から鬱憤を晴らす場、癒される関係が少なくなっている。ドイツの正しい酔っ払いに、そんなことを重ねてみた。

閑話休題。んで、ホテルの部屋と朝飯を開陳しよう。ビジネスホテルである。シャワーにトイレ、ベッド、机、洋服ダンス、テレビである。寒さ対策であろうベッドの部屋と、トイレを仕切る扉が付いている。ネットで予約し、一晩45ユーロ以下だったと思う。


<ベットの部屋/4階の14号室に三連泊>

腹へって寝てられない。朝4時、自炊でご飯を炊く。梅干、ふりかけ代わりのお茶漬け、味噌汁。これで満足できる安上がりな旅行だ。朝の散歩を終えた朝8時、ホテルのダイニングに座る。朝食のパート2である。実は、昼のサンドイッチ弁当を作る目的もあるのだ。バナナとチョコレート菓子も加えた。


<パート1やっぱり自炊朝食/パート2のホテルの朝食>

さて、カイザースラウテルンへ向かう前に、自動販売機とマックの値段表を紹介しよう。コンビに慣れた日本人にとってここは不便かもしれない。自動販売機もその種類は限られている。まず駅の切符自販機。次にタバコの販売機だが、タバコは高い。マックは約3ユーロで、割高である。


<駅の切符自販機/タバコの自販機/マックの値段表>

9時2分発の電車でザールブリュッケンを離れた。10時、日本が初戦を戦う街、カイザースラウテルンの駅に降り立った。試合の前日、予約した観戦チケットを発行して貰うためである。手ごろな大きさの街であるが地元サッカークラブを擁し、ファンショップも駅前にあった。街は歓迎一色で、日本語を話すボランティアスタッフも配置されていた。

チケットは一年前から申し込んでいた。しかし、数度の申し込みも叶わなかった。いよいよGWから目を皿にして、朝に晩にチケットに取り付かれた。そして5月4日未明、コンディショナルチケット、いわゆるキャンセル待ちリストに入れることができた。但し、その結果がでるのは最悪、試合の36時間前。以降、気をもむ日々が続くのであった。

満を辞して6月7日深夜、オークションで日本VS豪州戦の購入を決意。翌8日、さっそく上野でチケットと現金の受け渡しを行った。安心は余裕と福を呼ぶものである。皮肉にも、10日にはFIFAから12日日本戦のチケットが用意できた、とメール。手元に日本戦が2枚手に入ることとなったのである。

不思議な出来事が寄ってきた。それは現地チケットセンターで。青年が「チケット余ってませんか?」と声をかけてきた。みすみす棄てる105ユーロのチケットは、この青年の手に渡った。等価で譲り、事のほか喜ばれた。儲けてやろう、のすけべぇ根性は、オークションで嫌というほど知った。なにより喜び、楽しんでくれる人の手に渡ることが一番だから。


<チケットセンターで実券に代える/日本戦と韓国VSトーゴのチケット>


<余ったチケットは静岡の青年に/ファンフェスタ会場近く/日本語ボランティア>

祭りである。阿波踊りの精神をシャイな日本人にもっと広めたいものだ。楽しむことだ。そのためには、自分が参加する側に近くなる事。試合前日、思ったほど日本人が少なかった。お蔭で時事通信、フジテレビ、読売新聞などから取材、TV映像を求められた。いいのかなこの俺で。正直、嬉しい照れる。


<日本時間の11日夜7時前、NTVとNHK井原が実況中継していた>

素人追っかけ集団の一員として加わり、プレス各社の邪魔をしながら、スタジアム入り口で13時からの前日練習の日本代表の到着を待つ。入り口の警備員も記念写真にパチリ。改めて見ると、俺も黄昏を感じるな。待つこと30分余、12時40分、サムライ23人を乗せたバスが警察の先導で目の前を進む。目隠しフィルムが貼られた車窓にその姿はよく見えない。

まだまだ居たい気持ちはあるが、時差と寝不足を早く解消するために、13時03分の列車でザールブッリュケンのホテルに戻るとする。乗車後、持参のサンドイッチ、バナナとお菓子で昼食を採った。豪州に苦戦、引き分け。意外な結果、クロアチアに完勝。そして王者ブラジルには惜敗。そう、読んだ。

明日は大一番、初戦である。日本の先取点、追加点を確信する。気持ちよく日本に帰りたいものだ。一日の締めくくりとして、明日の日本代表の健闘をパブの女将と祝うのであった。グビ。

6月10日|6月11日|6月12日6月13日6月14日