帳尻が大事だ。入ると出る。つまり食事、排泄。それに睡眠が旅行を愉しむベースだと思う。三食の上げ膳据え膳の大名旅行だがだが、いつもの電気鍋は欠かせない。一日一膳のコメを採らないと即死する体質だからだ。ホテルの朝飯を前に。部屋でグツグツ・ボコボコ、炊き上がるコメに香りが広がる。嗚呼、腸にドスンと落ちるツブツブが堪らない。味噌汁と梅干で疲れた身体もリセットできる。

ホテル出発は7時半。二日目の今日から忙しい日程がスタートする。バスで3時間ほどの隣国ドイツ・ドレスデンへ動き、ツバンガー宮殿やオペラ劇場、フラウエン教会を90分ほどかけて歩く。

エルベ河畔をなめて、お昼にはソーセージ料理。細かく潰したじゃが芋、キャベツの酢漬けが一緒の皿に盛られていた。可もなく不可もない、定番のドイツ料理だった。もちろんテーブルのお供には約束、ドレスデンのビール500cc。グビッと昼酒。

勢いが付いたところで、同じ道を引き返しプラハへ。世界遺産の市内はプラハ城から始まった。歴史の刻まれた狭い階段を下ると、そこにはテレビで観たカレル橋が現れる。スメタナで知られるヴルタヴァ川を越えるとその先の旧市街に入る。風情は特盛り状態。でも、教会も歴史ある建築物もすでに消化不良に陥っている。

免税店に案内された後、胃袋もエンプティーレベル。それもその筈、時計は18時半だ。雰囲気のいい、地元人も好みそうなレストランで晩飯となった。大きな鱒一匹がデンと横たわった皿が供され、250円のピルスナー500ccで流した。

あっちもこっちも効率よく、しかも立派なホテルをリーズナブルに。この命題を叶える団体ツアー。しかし朝早くから、夜まで拘束されるリスクが付きまとう。これを我慢できるか、それとも不便を背負い恥をさらして個人で動くか。加齢と残された時間を天秤にかけると・・・。

ツアーには多彩な人生が浮かぶ。年配のご夫婦、恋人カップルと思える男女、熟女の塊、一人で参加している人も。無口と多弁、詮索や噂話、見栄に開けっぴろげ等など。ま、袖振り合うも他生の縁、と繕うことに決めた。22時半、疲れた一日の幕を閉める時間となった。ビールとウイスキーを流して、低い枕に就こう。